徒然なるままに

読んだ本について、あーでもないこーでもないと勝手に考えるブログです。

闇の守り人 上橋菜穂子 作

 守り人シリーズの2作目。3日間で読了。

 前作から舞台を主人公・バルサの故郷、カンバル王国に移し、物語は進行していきます。相変わらず、カンバル王国や地下世界の情景描写が素敵です。自然とそのシーンを思い浮かべてしまうくらい、綺麗な書き方です。

 物語の主軸は、過酷な運命に振り回されてきたバルサの再生の物語です。自分ではどうすることもできなかった過去に向き合い、これからの生きる意味を見出していく過程が胸熱の展開でした。でも、きっと小学生には、そんなバルサの生き様や選択に心及ぶことはないかのかなぁ。小学生には冒険活劇として、とても面白い読み物だと思います。

 ヴィランのジグロがもっと、悪役としてもっと際立っていたら、最高でした。あと、ルイシャ贈りの儀式の相手は、物語の中盤で「きっと、そうだろうなぁ・・・」と思っていたら、案の定のそれでした。でも、そこを世界観と結びつける自然な設定が、またこの守り人シリーズの壮大さの魅力かなぁとも思います。

  3作目の『夢の守り人』も楽しく読めようです。

本の面白さ星10で星9

https://www.amazon.co.jp/闇の守り人-偕成社ワンダーランド-上橋-菜穂子/dp/4035402109/ref=pd_bxgy_sccl_1/356-3620757-4428210?pd_rd_w=kUtTw&content-id=amzn1.sym.bc57a5ab-9f02-4944-8c5c-9e1696e0d32c&pf_rd_p=bc57a5ab-9f02-4944-8c5c-9e1696e0d32c&pf_rd_r=7GTFKT2WSYXRGZ7JDDJ8&pd_rd_wg=0wdNk&pd_rd_r=2c0e4181-6467-4b60-adfb-f8f3d45a1014&pd_rd_i=4035402109&psc=1